頑張れ!清志郎

 どこまでも行けるし、信じてもらえない位のスピードで走ることだって出来る。でも誰も助けてくれないし、何に頼ることも出来ない。ただ、自分の心臓と足だけで進んでいくしかないのだ。だから、自転車が好きな奴っていうのは、冒険が好きだったり、努力や苦労を惜しまなかったり、そう、自転車が好きな連中には、いい奴が多いんじゃないかなって勝手に思っている。無防備だけど、自転車が好きだってアーティストを無条件で信用してしまったりする。
 折角の機会なんだから、何もかも忘れて、陽のあたる場所で寝転んでくれよ。
 タバコも忘れなきゃだめだぜ。
 折角の機会なんだから、口がでかくなる位、新鮮な空気吸ってくれよ。
 折角なんだから、目が小さくなっちまうくらい、ゆっくり静かに休んでくれよ。
 こんな気持ちうまくいえたことがない、今もうまくいえないけど・・・

ナゼか急に清志郎の声が聞きたくなって、何年か振りで RCサクセションを聴いていたら、僕の青春時代、今の僕、嫌悪感、慈愛、怖れ、喜び、共感と共鳴・・・いろんな思いや想い出が湧き出てきて困っている。
 自転車乗りなんだから、きっとランスみたいに、もっと強くなって、もっと格好良くなって戻ってきてくれるだろうって、ちょっと感傷的になりながら信じている。