don't get me wrong

 昨日までの寒さが嘘のような陽気にフラフラと誘われて午前中から走りに出る。天道虫も春が来たと間違えて動き出す位だから、本当に半端ではない暖かさだ。浜に出るころには汗ばんできてウィンドブレーカーを羽織ってきたことが後悔されるくらいだ。心配していた膝の状態も問題ないようだし、むしろ、ラムニアでのマッサージが効いたのか、足が最近では経験のないくらいフレッシュな状態で怖い位だ。
 大会が来週に迫ってきたので、無理はせずに心拍数130前後を守りながら検見川浜へ。もはや言うまでもないが、往路は向かい風”against the wind"になるのだが、グっとスピードをあげてみる。ビルトアップしながらスピードをチェックしてみる。大会も同じ方向に向かって走るのだから何の言い訳もできない。キロ4分20秒というのが実力だ。この気に及んでは、現実は現実として素直に認めるよりない。でなければ、前半に暴走してラスト5kmで惨めなぐらいに失速した2年前のレースを繰り返すだけだ。
 体調・スピードを確認しての12km。悪い練習とは言えないだろう。
 家に戻って昼食の後に昼寝をしたという事実は否定しないが、今日は割と刺激的な1日だったといってもいい。
 まずは65年に録音されたMiles in Berlinで気合を入れる。56年のマラソンセッションも絶対に無視できないが、僕はウェインショーターが加入してからの数年間のマイルスが好きだ。一番印象に残っているアルバムは「StarPeople」なのだが、これには別のストーリーがあるのでここではあえて言及しない。
 ちょっと前に「マイルス、寒いよ」と谷川俊一郎を引用したばかりだが、ここでは舌の根も乾かぬうちに「熱いぜ、マイルス」と叫んでしまえ。
 そのまま、ESPやMILES SMILES、あるいはプラウドニッケルに向かわずに、あえてHANK MOBLEYを聴くのが、大人になったBLUES BROTHERS君かな。しかも、MILES IN BERLINの後にあててみたのは「NO SPACE FOR SQUARES」そして「DIPPIN'」!!!
 特にIN BERLINとDIPPIN'は同じ1965年の録音だ。
 僕は小市民なので、ハードでアグレッシブなトランペット、1音で聞き手をノックアウトしてしまうショーターのサックス、正確で挑発的なハービーのピアノ・・・でも、全体としては調和して安心して楽しめる"IN BERLIN"の方が圧倒的に深みのある作品だといわざるを得ないが、小声で付け加えるならば、HANK MOBLEY、好きだぜ。DIPPIN'のおしゃれでファンキーで踊りたくなるような楽しさ、これって音楽の大切な要素のひとつじゃないの。
 夕食にはR・パーカーが90点台をつけたという、新鋭ワインLA CUVEE MYTHIQUEを楽しむ。来週マリーンマラソンの後には”自分へのご褒美”として、特別なワイン、今のところSEGUREの99年を考えているが・・・せこいかな?・・・を飲んで、ワインをめぐる冒険は一段落つける予定だ。悲しいけど・・・誰か助けてくれ!・・・僕にはやはり愛と情熱の日本酒の方がはるかに魅力的に思えるのだ。
 本当に盛りだくさんなのですが"DON'T GET ME WRONG"←念のためTHE PRETENDERSの超名曲を久々に聴いて胸をキュんとさせまくっている。わかるかなっ?て誰も読んでないのにねって言いながらYMOの君に胸キュンに続けている。
そう、まだまだ迷える40代なのです。