NEVER MIND THE BOLLOCKS

 昨日の午後から声が出なくなってしまった。
 何てことはない、今週の不調は風邪が原因だったのである。ただ、月曜から南インドに行って鮮烈なカレーを食べる予定なので悠長に構えても入られない、というわけで病院にいったところ喉の奥で炎症を起こしているのでこの週末は運動するなといわれてしまった。チェンナイ行きがなければ何を言われても気にしないのだが、ここは無理をせずに家でじっと?NEVER MIND THE BOLLOCKS
 HERE'S THE SEX PISTOLS!
診療所で順番待ちをしている間先日買ったI-POTでジャムのベスト盤を聴いていたのだが、その中途半端な、というよりパンクという枠で括られてそれっぽい音作りを強いられた可愛そうな演奏に苛立ちが高まり、ジョニーロットン様の声が聴きたくなったのだ。擦れて音が出なくなるくらいまで、もう2度とターンテーブルに乗せたくないっていうくらい聴いた衝撃作。
 その破壊的な内容に驚いて保守的な教師達が”パンクなんて音楽とは呼べない”と存在否定に入らざるを得なかった爆発的エネルギー。その圧倒的なパワーを維持するために破壊的な行動に終始し?自己崩壊していった、大英帝国が沈むといわれたあのどんよりとした時代に生まれた寵児、でもジョニーロットンはパンクの魂に殉死しなかったね。
 実は当時最大のスターが、実は一番醒めた目で、パンクが作られたムーブメントに捏造されていく過程を傍観していたのかも知れない。
 今こうして大音量で(ヘッドフォンを使っているところが妻子もちの悲しさかな)聴き直してみると、一寸の隙もなくできた完璧な唯一無二のアルバムだ、と感じるんだけど、それは過去にすがる40男の幻想なのだろうか。