道志の鮎

 道志川でのキャンプ。近郊では鮎釣りで有名なところなのでキャンプ場前の主だったポイントはみな埋まっている。鮎竿が林立しているだけならなんともないが、ポツポツ竿が立っているのを見ると心が騒ぐ。耐え切れなくなり家族の冷たい視線を浴びながら囮を買いに出る。一時間1本勝負。
 道志の水は想像よりずっと清んでいて思いのほか冷たい。人頭大の石がびっしりと埋まっていて恰好のポイントがいくつもあるのが嬉しい。鮎釣りを始めたころよく通った板取川とちょっと雰囲気が似ているような気がする。
 渓流用のウェーダーで川を渡る勇気がなかったのでキャンプ場横の右岸から竿を出したのだが正直いって右岸からの釣りは得意ではない。囮操作に苦しみ思うようにポイントを責められなかったが魚影は濃いようでポツポツと鮎が掛かる。水温のためだろう正直言ってお盆時期の鮎とは思えない小ぶりなサイズで引きを満喫することは出来なかったが、時速4匹ならまずまずだ。
 今朝子ども達は昨日の疲れからか熟睡していて、暫くの間は起きそうもないように”僕には”見えたので、嫁さんの反対を押し切って再度1時間1本勝負。
 いつもなら流れの弱いところで1匹拾って瀬に入るのだが、今日は時間の制約があるので、最初から流芯で勝負することにした。丁寧に大石周りを攻めていたつもりなのだが、5分ほどで目印が力なく流れてしまい、呆然として竿を立てると使い古しのエンピツみたいに小さく痩せた鮎が掛かっていた。落胆は隠せなかったが、この手のオチビちゃんがピカピカの黄色い鮎を連れてきてくれることも多いので気を取り直して流芯に送る出す。か弱いあたりで取り込んでみると今後はヤマベが引っかかっていて、これにおは思わず叫びたくなってしまう。
 囮を変えるべきか悩んだが、針だけ変えてオチビちゃんを再び送り出す。期待を超える泳ぎを見せてくれ堂々と白波の立つ流芯に入っていく、と目印が吹っ飛んで下流に走る。呼吸を整えてから丁寧に引き抜き何とかタモで受ける。小ぶりではあるがまずまず元気そうな天然物が手に入ったので後は大胆に芯を攻め続ける。
 背針もチビダマも使わないごくごくオーソドックスな仕掛けなのだが、コンマゼロ7の極細糸が効いているのだろう、きちんと流れに入ってくれるので気落ちよく囮操作が楽しめる。水溜りみたいな養老じゃこの快感は味わえない。
 何回か針を蹴られてからアタリが止まってしまったが時速4匹。攻めたいポイントで勝負したので釣果に不満はない。久しぶりに気持ちの入って釣りが楽しめ最高に密度の濃い1時間を過ごすことが出来た。
 
 さて今週の練習は
月曜:ローラー台40分
火曜:ローラー台40分+ラン5km
水曜:スイム2000m
土曜:キャンプから戻ってバイク1時間+ラン5kmでした。