さらば愛しきキャド

 ボンヤリと目を開けると6:06・・・
 おかしいな、目覚ましは5:30にセットしていたはずなのに。これでは練習に間に合わないから、もう一眠り・・・なんてノンキなことは言ってられない。
 今日はキャド君を駆っての瀬又ラストランなのだ。
 寝坊に備えて昨日の内にある程度の準備を済ましていたので、ご飯に卵をぶっ掛けて喉に流し込み、資源ごみを抱えて出発!と思いきやイキナリ紐が外れ雑誌類がばさりと落ちてしまう。
 俺はサザエさんか!
 ブツブツいいながら雑誌を束ねなおす。
 くだらない大衆車のカタログや、スマッシュやテニスマガジンといったテニス雑誌、トライアスロンジャパンや自転車ものなどつまらない趣味系雑誌が殆んど。通勤時間が長いとはいえ、この手の雑誌で毎月幾ら浪費しているのだろう?
 
 集合時間には間に合わなかったものの、モノレール通りで集団を捕捉。ゆっくりと体を温めて瀬又へGO!
 スタート直後のダラダラ坂は思いのほかマッタリとしたペースで始まったので何とか1周は集団内で堪えたものの、2周目半ばで実にあっけなく集団から脱落。
 悪いのは僕のアシさ、キャドじゃない・・・なんてつまらない替え歌を思わず口ずさんでしまう。
 自分の足と心臓のレベル低さと、気持ちが萎えた瞬間にストンと集団から落ちていく不甲斐なさ!。こんな体たらくでバイク乗り換えてもいいのだろうか?
 バイクをウンヌンする以前の問題だよな・・・。
 後続を待とうかとも思ったが、ちょっと間が空いているようだったので、独走で後続からの逃げ切りを図ることにした。
 キャド君に少しはトライアスリート魂があるところを見せてやろうと思ったのである。

 そんなこんなで、若干の自己嫌悪を残したまま、キャド君での最後の瀬又を終了。
 機材を語る前に、もっと練習しないといけないと切実に感じるラストランであった。本当、このままでは新しい恋人マドンチャンも宝の持ち腐れになってしまうだろう。
 今年はランとスイムには目を瞑ってバイク錬に特化してみようかと思う。もうちょっとレベルを上げて、金魚の糞状態から脱却しないと、折角の練習も辛いばかりで少しも面白くないのである。