許されざる者

 ジロ錬に参加しようと6時前に起床したが掲示板に練習中止とある。雨は止んでいるが路面はまだ濡れていて風も強い。僕は転倒で怪我をするのが怖い弱虫なので、自転車は諦めてDVDを楽しむことにした。
 嫁さんとC・イーストウッドの話をすると必ず結論はこうなる。映画界の=無形文化財だよね=。彼の演技に言葉は要らない。老いて更に美しい、その佇まいから放たれる深く黒光りするような輝きに、痺れてしまうのである。そして、今観終えた「許されざる者」UnforgivenでもC・イーストウッドの渋さと男臭さに惹かれ酔いしれてしまった。背中を風が吹き抜けていく。
 彼が放った男臭で酩酊状態になりながらブログを書いていたら、なぜか、高倉健のある時期の映画、駅=ステーション=や居酒屋兆次が強烈に恋しくなってきた。若い頃に僕が惚れた「男の姿」って奴に改めて触れてみたいと思ったのだ。当時の主人公と同じような歳になった今の僕は何を感じるのだろう。舟唄を聴いて同じように涙を流すのだろうか・・・。