フリートウッドマック

 BCR、KISSとクイーンが洋楽御三家と言われてアイドル的人気を博している頃、フリートウッドマックの噂がビルボードのアルバムチャートを独走していたのだが、日本ではあまり騒がれず不思議な感じがしていた。僕はアルバムジャケットに惹かれてこのアルバムを購入したのだが、僕のお気に入りは当然スティービーニックスでDREAMSは今でも好きな曲の一つだ。
 一時期聴きすぎた反動もあり随分長いことフリートウッドマックからは遠ざかっていたのだが、86年のスティービーニックスのレッドロックスでのライブをさりげなく流したら目が離せなくなってしまった。僕が勝手に作り上げたの彼女のイメージは”だみ声のアバズレ娘”みたいなっ感じで、何で”妖精”といわれるのか、よく分からなかったが、引き込まれるような瞳の美しさや吸い寄せられるような唇の動きに魅せられて納得がいった。実に魅力的だ。
 もちろん、彼女の表情豊かなボーカルは最高で、想像以上のパワーに圧倒される。アンコールでのエッジオブセブンティーンはロック史上に残る名演といってもいいのではないか。どんなにバックコーラスの女性が歌が上手くても絶対に彼女に代わってフロントに立つことはできないだろう。やはり、世界を取ったバンドの看板娘はオーラが違う。
 そんな彼女に加え、音楽的センスの塊みたいなLバッキンガム、屈指のメロディメーカーCマックビーという、3人の個性がぶつかるフリートウッドマックというのは、とんでもないメガバンドだったのだと思い改めて彼らの古いライブDVDを流してみる。抜群のリズム感で流暢に歌うLバッキンガムのギターって格好いいなぁ・・・。ジョンマックビーも渋くていいなぁ。でも、スティービーニックスがいくら色目を使ってもリンジーは完全に無視しているしこれでは、リーダーのミックも大変だ、などなど言いながら懐かしい名曲を堪能。たまには過去を振り返るのも悪くはない。