アイガー北壁

かかりが退屈すぎて、何度も観るの止めようと思ったのだが、山岳シーンに入ってからは、そのリアルな映像に釘付け状態に。
それにしても、映像を観ているだけで目が眩らみ、足が竦んでしまうような巨大な絶壁に、なぜ挑戦する気になるのだろう?何が北壁に駆り立てるのか、僕には到底想像出来ない。
そして、何より泣けたのは、初登頂の栄誉と自分たちにとっての安全ルートの確保よりも、足を引っ張ってきたライバルの命を優先し、下山を決断した事だ。この決断により全員が命の危険に晒される事は容易に想像出来ただろうに...極限の状況下で、こんな決断を下すなんて、多分僕には出来ない。

そのあとに続く下山シーンのリアリティは言葉に表し難く、何度も震えながら映像に見入ってしまった。これまで観たどの映像より鮮烈。どうやって撮ったのか想像がつかないようなすごい作品だと思う。(カメラマンの顔が見てみたい)

このチャレンジに比べれば、ほとんどの事は僅かな意思の強さで実現可能だと思える。僕だってもっと高みを目指せるはず。