ビートルズで終わる?

僕が中学生になった1976年と言うのは、今よりもずっと洋楽が身近にあった時代だった。
僕が住んでいた、小さな町の駅前商店街ですら、
アバのダンシングクイーンや
リビアのジョリーンが毎日流れ、
キッス、クイーン、ベイシティローラーズがアイドル御三家と言われていた、皆が海外に憧れる時代だった。

ラジオは洋楽で溢れ、知らないバンドや新しい曲をキャッチするのが楽しみだった。

僕にとって、洋楽は追いかけて行くものであり、過去を紐解くものではなかった。

当然、ビートルズは知っていたし、クラスの何人かはファンで、頼みもしないのに、青と赤を録音したテープを貸してくれ、どっちが好き?赤が好きなら情熱家で、青なら知性はなんだ、なんて言ってきた奴もいたなぁ。

それは、僕にとってはどうでも良いことで、ビートルズ聞く暇があったらELOに時間を当てたかったし、ボストンに出会った時のようなインパクトが、刺激が欲しかった。

もちろん、赤と青は持つているので、好きな曲は幾つかあるけど、そういえば、今まで、ビートルズのオリジナルアルバムを真剣に聞いたことがないな、もしかすると、これって勿体無い事かもしれない。

そう思い立って、彼らの作品の中でも特に評価が高い、サージェントとアビーロードを、聞いて見ることにした。